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グローバル化の終わり、ローカルからの始まり

グローバル化の終わり、ローカルからのはじまり

資本主義後の社内を変えるのは日本!

行き詰ったグローバル資本主義、取り返しのつかない原発事故、問い直されるべきはお金と国家のあり方。

先の見えない未来を変えるために今私たちが出来ること

グローバル化とは世界を市場で覆い尽くせば見えざる手に導かれて効率的で安定的な社会が実現するという新古典派経済学の壮大な実験でした。ですがそれは失敗に終わった。

では失敗した実験に対してどう対処したらよいのでしょうか?

失敗したからと言ってグローバルマネーを全部止めてしまうというのは非現実的。まず出来ることは「お金の役割とは何か?」というお金の根本を問うことです。お金は本来、お金をさらに生んだり、増やしたり、たくさん貯蓄するためにあるのではありません。

お金と言うのはそれ自体は基本的に紙切れ以上の価値はなく、一万札を一万円の価値があると相手が受け取ってくれるだろうという期待のもとでようやく成立する存在です。

お金は何よりも人間が作り出したもの、人間が作り出したものであれば人間が別の形に変えて使うことができるはずですよね

お金がお金を生むというグローバル資本のいわゆる資本の論理の背後には限りない成長への希求、欲望が潜んでいます。それは大量生産、大量消費という拡大の世界

しかし、私たちは環境問題や食糧不足などの自然の有限性を漢字何が何でも成長しなけければならないという新和から脱却しなければならなくなって来ています。

もう一つ見直さないといけないのは、欧米の近代文明を支えてきた国民国家を問い直すこと。近代文明はかつての村、組合、家族というような共同体を個人に分解したうえで、市民社会を形成し、個人を労働者として使用し、個人から税を徴収し富の再配分する機能として国家を作りました。

全てを国に任せると言う行き過ぎた仕組みから、ある程度の権利を地方や村、家族に取戻し、自分たちで運営していく力を持たなくてはなりません。

100年に一度の金融危機と1000年に一度の大震災が教えてくれること

1980年代から米国の強い圧力の中で大規模な金融緩和の自由化が全世界で進められました。こうして動けるようになったグローバルマネーはより大きな儲けを求めて世界中のどこにでも一瞬に移動し、投資として産業の育成の役割より、投機として利益だけ出たら次に行くという冷徹なババ抜きゲームを作り出しました。

投資フロンティアの拡大によるグローバルマネーの暴走は全世界の実体経済を越え今では3倍、4倍にも膨れ上がっています。

日本では戦後、物質エネルギーを最大限利用した高度経済成長へ舵を切り、世界でもまれな政財官それにマスコミと学会まで加わり、一体となって「沢山生産することは善い事だ」とばかり言動誘導してきました。産業育成を強固に、そしてアメリカの強力な後押しもあって非核三原則を曲げてでも産業に必要なエネルギーを確保しました。

ここにきて後戻りできない原発事故、社会体制として人世代終わり、原発事故自体で第二の敗戦ともいえる、時代の求める社会体制の変革を求められているのではないでしょうか?

私たちから変わらないといけません。

被災時にお金は何の役にも立ちませんでした。私たちはなんのためにお金が必要なのか?そしてどんな時にお金を使うと幸せが得られるかと

私たちがお金を使うことに喜びや楽しさを感じることがあるとすればそれは温かいお金を使った時です。命のつながりを実感してきた生産者と生活者の関係がどんどん希薄になり、スーパーの価格のみで購入する人が増えました。

その結果なにが起こったか?

良い質のものを作る生産者は減り、逆に健康問題を抱える生活者が増えました。命の源泉をおろそかにしてきた結果ではないでしょうか

どんな問題でも歴史がヒントをくれます。お金を温かく生かす方法、それはお金を稼ぐのではなく命をつなぐ道具として上手に使うこと。

世界の多くの国々では中世では考えられなかったぐらい一般庶民も豊かになり、子供の死亡率の低下、成人の平均余命の延長、不平等の縮小などが、実現したにも関わらず、人々にもたらしていない唯一のものが幸福感です。

GDPと幸福感は相関しません。認識すべきは成長の限界と方向、これまでの延長線上に解はありません。

あなたは未来をどう考えますか?

未来を考える時、未来だけではなく、あなたのアイデンティティーをくれた、懐かしい日本の過去から様々な知恵を引き出しながら新しい生き方、暮らし方の未来へと転換を図って日本は変わっていかなければいけません。

行き詰ったグローバル社会を追ってきた都市部から暮らしを変えることはできません。変わっていくとしたら、今まで相手にされてこなかった地方から、そうグローバル化で疲弊せずパワーを温存できた地方から変わっていくでしょう。

みなさんはお金がある一定期間使わないと価値が減っていくとしたらあなたはどうしますか?私なら減る前に使います(笑)、みなさんもそうですよね~何も減るまで待ってから使う人はいないでしょう(爆笑)この仕組みは笑い話ではなく、実際に19世紀のアメリカで地域限定で使用され不景気からの回復に役立ちました。

みなさんもこういった考え方に触れ、お金自体も政府だけが発行できるものでなく、コインとして地方貨幣を使っている十勝とか愛媛のよう地方経済を作るのも方法の一つです。

その時に忘れてはいけないのはお金は温かく使うこと、そして回していくという思いです。

長期に渡って価値を生んでいく実物財や自然資源、若者に投資する。そして利子はお金ではなく、食物、美味しい食事、若者の活気あるエネルギーなどでもらう。こういった肌に触れれる小さな循環が地域を潤し。やがて世界を変えていきます。

若者は地方の価値を知っています。今の若者には強い田舎回帰、ローカル志向があります。東北大震災をきっかけに復興をどう成し遂げるか?志のある若者も多く、どうすれば力になれるのか?日本中がその方法を模索しています。

日本でも行き過ぎた東京一極集中を直すには地方が権利を取戻し、復活してこなければなりません。次の未来を作るのは東京の標準化(官僚規制)ではなく地方からの独自性。お金よりつながりを増やしていきましょう。

そうすれは日本は復活し、そしてグローバル経済に変わる次の社会の手本を世界に発信していけるようになるでしょう


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